独り居のどこへも行かぬ寒さかな
引くよりも寄す波三寒四温かな
春寒の波流木を翻弄す
寒明けの波が岩打つ響きかな
捨てられし後も意地張る斑雪
時をりの日を等分に薄紅梅
山峡の日をとびとびに雪間草
屈背なる竹林春の遠からじ
氷に上る魚に付き来るもののなし
湧き水の音の単純春遅々と
引き時の決まらぬ鴨の羽音かな
北窓を開き未だに使はぬ部屋
- 2021年3月●通巻500号
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