研ぎ上げし鎌を匂はす春の風
地下道を駅へ抜けゆく春菜売り
鳥引くや河原の繁み風ばかり
残雪をまるく切り出し牛相撲
若葉風角突く牛の肌ひかる
夏鴨の羽音水音田に散らす
敷藁に抱かれいちご彩を増す
鯉池を染めあげてゆく梅雨夕焼
刈り伏せの稲や峡田の雨上がる
影うすき古志の峡田の二段稲架
新藁の山に雀の来て沈む
草の実をつけ突進の相撲牛
枝葉つけ柿の売らるる露天市
無造作に戸板に並べ茸売る
空低く視線の低く冬に入る