春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

伊勢物語の面白さを読む(32)2017年3月号

『源氏物語』が『伊勢物語』の設定を取り入れていると見られる例は他にもある。たとえば、若紫の巻で源氏が幼い紫の上の姿を垣間見する場面は、明らかに『伊勢物語』初段を下敷きにしている。

はいかい漫遊漫歩(58)(59)2017年3月号

三島由紀夫は 昭和15年には、母方の祖父の友人である詩人、川路柳虹に師事、俳句誌『山梔』に俳句と詩の投稿を1年半ほど熱心に続ける。このときから綽名をもじって平岡青城の俳号を名乗り、小説『潮騒』を発表する昭和29年ころまで俳句を詠んでいた。 俳句誌『俳句界』編集長の林誠司さんが、ブログ「俳句オデッセイ」で披露しているエピソード。〈 …兜太がまだ壮年の頃、師である加藤楸邨へ年賀状を送った。年賀状を読んだ楸邨は驚いた。そこには新年の挨拶があり、その脇に「男根隆々たり」という言葉が一筆添えられていたのである。…

自由時間 (45) 2017年2月号

北斎。宝暦十年(1760)に貧農の子として、両国近くで生まれた。時の将軍は九代徳川家重。少年時代は、貸本屋の丁稚や木版彫刻師の従弟として奉公したが、絵に興味を覚え、絵師を志す。 七十一歳のとき、錦絵『富嶽三十六景』の初版発行、 七十五歳のとき、絵本『富嶽百景』の初編発行(全三編、実際は百二景)。

曾良を尋ねて(90)2017年2月号

伊達騒動と酒井雅楽頭忠清

鑑賞 「現代の俳句」(105)2017年2月号

氷瀑をしばらく雨の叩きけり   奈良文夫[萬緑]

子規の四季(77) 2017年2月号

左千夫が現れ、秀真・麓もやって来た。左千夫は大きな古 釜を携えて来た。茶をもてなすためである。釜の蓋は近ごろ 秀真が鋳造したもので、つまみの車形は左千夫の意匠だとい う。麓は持参した利休の手簡の軸を釜の上に掛けた。  この日のもてなしの内容は、3月2日付の「墨汁一滴」に 詳述されている。 氷解けて水の流るゝ音すなり  子規

衣の歳時記 (83) 2017年2月号

─ 角巻 ─ 1月に次いで雪の多い2月。太平洋側では日脚が伸びるのを実感できるが、北海道や日本海側は降雪が続く。人々は降り積もる雪の中で淡々と暮らし、遠い春を辛抱強く待つのである。

伊勢物語の面白さを読む(31)2017年2月号

『伊勢物語』の初段を元服したばかりの昔男が正妻となるべき女性に出会った話と読み、それ以後第十五段までを、后がねの姫君との大恋愛の末に、都を追われて東下りの旅に出、別れてきた恋人や妻のことを思いながらも旅先で現地妻を得たりするという、恋と漂白の物語として読むと、色好みの貴公子昔男の青春の日々を描いた印象的な物語として読者に迫ってくる。

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