春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

古典に学ぶ

古典に学ぶ (117)源氏物語2023年4月号

「病」と「死」を物語はどう描いたか① 『源氏物語』には、およそ30人の人々の死が描かれる。柏木、八宮などの男性を除き、圧倒的に女性の死が多く語られる。

古典に学ぶ (116)源氏物語2023年3月号

「宇治十帖」物語の病と死⑪大君の病⑤  意識が混濁する中で大君は衰弱した顔を見られまい、醜い印象を残さないで死んでゆきたいと念じ続けている。薫との最後の対話の場面である。

古典に学ぶ (115)源氏物語2023年2月号

「宇治十帖」物語の病と死⑩大君の病④ このまま大君が逝ってしまったら、どんなに悲しいことかを切々と訴える薫。そして、多くの思いは残しながらも、もはや応える気力も失せてしまったことの無念さを訴える大君。「総角(あげまき)」巻終盤では、死別を前にして二人の心が痛ましく語られる。

古典に学ぶ (114)源氏物語2023年1月号

「宇治十帖」物語の病と死⑨ 大君の病③ 大君は、薫の期待とは反対にますます自分の殻に閉じこもった。さらにさまざまな悲観的なことが重なり、心労の余り病に臥せってしまった。そして、やがて重態に陥ってしまったのであった。

古典に学ぶ (113)源氏物語2022年12月号

「宇治十帖」物語の病と死⑧ 大君の病② 前に引用した薫と大君の和歌の贈答部分と帖名の「総角(あげまき)」とは、紐の結び方を指し、最後に両端が垂れるが、上と左右に輪を造る。その左右の輪が少年の結髪の「あげまき」に似、そして、中央で交互に結びあわさることによるものである。

古典に学ぶ (112)源氏物語2022年11月号

「宇治十帖」物語の病と死⑦ 大君の病① 薫が八宮とかかわり始めてから三年ほどたった晩秋、宮が山寺に籠っている留守に宇治の山荘を訪れた薫は、思いがけずも有明月の光のもとで、琵琶と筝を合奏する姫君たちの幻想的なまでに美しい姿を垣間見た。

古典に学ぶ (111)源氏物語2022年10月号

「宇治十帖」物語の病と死⑥ 八宮の病と死 薫が宇治の山荘を訪ねた時、八宮は山寺での念仏会のために留守で、心寂しい姫君たちは、折からの月に興じて端近にいる。琵琶と琴を弾く美しい姉妹の姿を竹の透垣の戸を、少し押し開けて垣間見たのである。

古典に学ぶ (110)源氏物語2022年9月号

「宇治十帖」物語の病と死⑤ 八宮の病と死 薫は八宮を知り、三年程たった有明月の下、お忍びで宇治の八宮の山荘にそっと近づいて行くと、楽器の演奏が聞こえてきた。

古典に学ぶ (109)源氏物語2022年8月号

「宇治十帖」物語の病と死④ 八宮の病と死 「宇治十帖」の物語は、立場や外見を剝ぎ取られた、その人物の生のあり方に関心を寄せてい る。八宮も、薫も、浮舟も、うわべの、「仮装」の自分を脱ぎ捨て、本当の「自分」を求めて彷徨するのである。

古典に学ぶ (108)源氏物語2022年7月号

「宇治十帖」物語の病と死③ 八宮の病と死 物語は、この光源氏の政治的対立者である一人の宮の境遇から語り始められる。そして、その八宮の生き方も、光源氏とは対照的である。

古典に学ぶ (107)源氏物語2022年6月号

「宇治十帖」物語の病と死② 八宮の病と死 「橋姫」巻冒頭部に頻出する「世」という言葉について考えてみたい。

古典に学ぶ (106)源氏物語2022年5月号

「宇治十帖」物語の病と死① 「宇治十帖」という新しく書き継がれていった物語とはどのような物語なのであろうか。その冒頭は、不遇な「八宮(はちのみや)」というある親王の物語から始まる。

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