かたまりて人声圧す秋の蟬
日の暮のまだ鳴き足らぬ秋の蟬
急かされて声を限りの秋の蟬
飛び立ちて声を引き摺る秋の蟬
造り滝水の音より総構へ
妻留守の茶の間に残る暑さかな
台風の余波流木を翻弄す
鰯雲海へ出るまで元のまま
身のどこか軽くなりたり暑さ負け
紫蘇は実に農継ぐ人の姿なし
秋蟬の鳴くと言ふより求む声
仰向けは黄泉への姿秋の蟬
- 2025年1月●通巻546号
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