蟇目良雨 主宰 作品
天下祭
江戸絵図の書肆の前ゆく神輿かな
城濠に映つて天下祭かな
若葉風抜ける稽古場ちやんこ喰ぶ
相撲部屋薄暑の午下を寝静まり
豆飯にひとすりかける能登の塩
如何にせん虞美人草の火の色を
手で蠅を摑んで見せる子らの前
八十八夜魚に軽めの塩を振る
地を刺してふるへる槍の薄暑光
胸の子が乳を欲しがる袋掛け
桑の実を取る老の身を伸ばし切り
八十はまだ青二才走り梅雨
- 2025年7月●通巻552号
- 2025年6月●通巻551号
- 2025年5月●通巻550号
- 2025年4月●通巻549号
- 2025年3月●通巻548号
- 2025年2月●通巻547号
- 2025年1月●通巻546号
- 2024年12月●通巻545号
- 2024年11月●通巻544号
- 2024年10月●通巻543号
- 2024年9月●通巻542号
- 2024年8月●通巻541号
- 2024年7月●通巻540号
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- 2024年2月●通巻535号
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- 2023年12月●通巻533号
- 2023年11月●通巻532号
- 2023年10月●通巻531号
- 2023年9月●通巻530号
- 2023年8月●通巻529号