ふつふつとバターの唄ふ寒厨
一幅のけふより遺品桜東風
春宵や一番出汁の黄金色
亡き夫と見てゐる茅花流しかな
半夏生サランラップの端絡み
七里ヶ浜帰燕の後のしほけぶり
十年の看取り終へたる木の葉髪
白鳥来田の一枚の的皪と