ふつふつとバターの唄ふ寒厨 一幅のけふより遺品桜東風 春宵や一番出汁の黄金色 亡き夫と見てゐる茅花流しかな 半夏生サランラップの端絡み 七里ヶ浜帰燕の後のしほけぶり 十年の看取り終へたる木の葉髪 白鳥来田の一枚の的皪と
大胡芳子だいごよしこ
◆略歴 平成15年「方円」入会。平成25年「若葉」入会。「若葉」終刊後、令和5年「春耕」入会。