あさぼらけ半月残し春来る 地の息吹秘めて黒々野焼跡 草原の風芳しき五月かな まとひつく今日の疲れや新茶汲む 虫の音にこころ放ちて高尾の夜 山里の庭をはみ出す柿の秋 踏台を部屋から部屋へ年用意 歩道橋にひとりの昼や冬ぬくし
橋本速子はしもとはやこ
◆略歴 平成23年「春耕」、「絹の道」入会。令和2年[春耕]同人。現在、絹の道・三鷹武蔵野句所属。