初蝶を追ひ回しゐる外野の子 渋滞の車の下を猫の恋 眉月を見せて曲りぬ納涼船 夏痩やもう母親の顔をして 木洩日や露のまだ乾ぬ滑り台 大仏の頰に疵跡夕すすき 押し入りて開店前の年忘れ 寄生木にいのち預けて枯木立
請地仁うけちひとし
◆略歴 平成29年「春耕」入会。同時に鎌倉句会とみどり句会入会。令和2年「春耕」同人。俳人協会会員。