神木のゆらぐ夕影日脚伸ぶ 蹴散らかしわがもの顔の春一番 春寒や犇く牛の湯気けぶる 堂に差す光に舞ひて春の塵 おくどさんに菜飯の香る通り土間 蜷の道吾が行く末に似たりけり 泥の中ジェット噴射の蓮根掘り 鶺鴒の先達めきてつと走り
廣仲香代子ひろなかかよこ
◆略歴 東京生まれ。平成25年「春耕」高尾句会入会。令和6年「春耕」同人。