灯籠の父の名ゆらぎつつ流る 御神渡り明けゆく空の静寂かな 暁のまどろみにあり今朝の秋 春障子音の惚けし古時計 花ミモザ風に梢の定まらず 新茶汲む子のひとり立ちする朝 春暁や影絵となりし漁舟 樺の皮焚きて信濃の門火かな
小池浩江こいけひろえ
◆略歴 平成16年日野句会入会。平成17年町田句会入会。同年「春耕」入会。平成29年「春耕」同人。