深吉野の雪しんしんと降り積みぬ
竹爆ぜて山彦返るとんどかな
山祇に木の斧匂ふ七日かな
空近き山の分校辛夷咲く
瀬の音やハンカチの木の花のゆれ
へつつひも梁も旧りたりちちろ鳴く
ひぐらしの鳴く深吉野の薄暮かな
野阜に火伏せの祠小鳥来る