神宿る榊をぬらす能登しぐれ
饗のこと膳に打ちたる火打石
鈴鳴らし鈴をこぼして跳人行く
中天に半月かかるねぶたの夜
冬近し窯にかけたる火掻棒
魯山人ゆかりの茶室鵙の声
百畳に余る大凧風摑む
大凧の引き綱よぎる雨降山
崩るるもすつくと立つも破れ蓮
石鎚山の風を背に受け秋遍路
据ゑられて天を貫く御柱
御柱果てて闇夜の深まれり
夕映えにかがよふ月山冬隣
日蓮の望郷の山鳥渡る
月照らす縄文の森青葉木菟