頂上へ一気呵成の山桜 春暁の海を灯して出漁す みどりさすまひまひづ井の檜皮葺 わが背丈つひに越えけり日焼の子 墨の香の和紙にしみ入る涼新た 新しき丸太組む堰秋高し 鐘の音のくぐもる古刹初しぐれ 枯菊の残るかをりも焚きにけり
野尻瑞枝のじりみずえ
◆略歴 平成23年春耕羽村句会入会。平成26年「春耕入会」。平成29年「春耕」同人