頂上へ一気呵成の山桜
春暁の海を灯して出漁す
みどりさすまひまひづ井の檜皮葺
わが背丈つひに越えけり日焼の子
墨の香の和紙にしみ入る涼新た
新しき丸太組む堰秋高し
鐘の音のくぐもる古刹初しぐれ
枯菊の残るかをりも焚きにけり