沈丁花いづくぞ夜の無人駅 花吹雪屋敷稲荷の銅の屋根 木木を巻く山藤山は明け初むる 後れ毛の一本も無き祭髪 御仏は青き螺髪や沙羅の花 手作りの葡萄の棚のたわみけり 障子貼る糊煮る小さきアルミ鍋 冬うらら友むらさきに髪染むる
尾碕三美おざきみつみ
◆略歴 宮崎県出身。平成26年春耕経堂句会入会。令和3年「春耕」同人。