ひぐらしや大学裏の夢二館
せせらぎの底にとどきし秋日射
竹林の空押し上げて秋澄めり
神棚に注連張れば風あたらしき
靴裏の模様のままに氷る雪
まさをなる空を浮かして春の池
瘤多きたぶの木登る蟻の列
蔓伸びてほつほつ咲きし夏菫