川留めに栄えし宿場鴨渡る
十町に余る木橋や水の秋
色変へぬ松や島田の帯まつり
金風や文字に力の大幟
拍子木の響くお渡り秋気澄む
太刀に吊る金襴の帯秋まつり
百筋の帯のお披露目豊の秋
大やつこ振る手刀へ秋日濃し
川越しの裔のやつこや馬肥ゆる
鞍上の殿は少年秋高し
秋の蝶鹿島踊りへ迷ひこむ
秋麗の元禄絵巻帯まつり
お囃子と秋風わたる大井川
秋思かな風筒抜けの川会所
八千草や宵の明星対岸に
唐沢静男からさわしずお
唐沢静男からさわしずお
◆略歴 平成11年 「春耕」入会。平成13年 春耕同人。平成20年 春耕新入賞。平成27年「春耕賞」。鎌倉句会所属 俳人協会会員 2022年4月2日退会