立春大吉単身赴任解かれけり
古書店の奥に首振る扇風機
堰落つる水のきらめき川床開
赤道を越ゆる巨船や夏の星
合掌のさまに色濃き大賀蓮
開くより失せゆく刹那揚花火
古びたる町家旅館や花芙蓉
除夜の闇東山より動きそむ