「俳句文法」入門 (75) 2025年 5 月号
2025年5月1日 俳句文法
係助詞が文中にあっても文脈から判断して類推できる言葉が結びになる場合、結びの語を省略することがある。たとえば源氏物語の冒頭の「いづれのおほん時にか、」である。疑問の係助詞「か」の次には「ありけむ」が省略されている。係りが「か」で結びが「けむ」(過去推量の助動詞「けむ」の連体形)である。「か」の上の「に」は断定の助動詞「なり」の連用形である。
はいかい万華鏡 (12) 2025年4月号
2025年4月1日 はいかい万華鏡
戦後80年を経過した私たちの年代にはもう戦争を体験した人はいないと思う。普段の生活に何かしら不満があるとしても、戦場へ行かされるような危険は今の日本には無い。
古典に学ぶ (141) 源氏物語 2025年4月号
2025年4月1日 古典に学ぶ
独白① 浮舟は、思い悩んだ末に自分には出家しかないと考え至る。次に引用するのは、少々長いが、その独白のくだりである(「手習帖」)。