俳句文法
「俳句文法」入門 (76) 2025年 6 月号
2025年6月1日 俳句文法
係助詞はかかりじょしと言うが、けいじょしとも言う。種々の語に付き或る意味を添え、文の結びに一定の活用形を要求する。「は」と「も」の結びは終止形。
「俳句文法」入門 (75) 2025年 5 月号
2025年5月1日 俳句文法
係助詞が文中にあっても文脈から判断して類推できる言葉が結びになる場合、結びの語を省略することがある。たとえば源氏物語の冒頭の「いづれのおほん時にか、」である。疑問の係助詞「か」の次には「ありけむ」が省略されている。係りが「か」で結びが「けむ」(過去推量の助動詞「けむ」の連体形)である。「か」の上の「に」は断定の助動詞「なり」の連用形である。
「俳句文法」入門 (73) 2025年 3 月号
2025年3月1日 俳句文法
文は活用語の終止形で言い切る。しかし係助詞があって、強調したり、疑問や反語を表したりする場合は文末に終止形以外の活用形が要求される。
「俳句文法」入門 (70) 2024 年 12 月号
2024年12月1日 俳句文法
副詞と副助詞とはどう違うのか?という問があった。副詞はそれ自体に意味があり用言に付く。意味とは状態(すくすくと)・程度(少し・やや)・呼応の三種類である。副助詞とはある語に付いて意味を添えて用言に付く助詞のことである。
「俳句文法」入門 (69) 2024 年 11 月号
2024年11月1日 俳句文法
佐渡おけさに「佐渡はいよいか住みよいか」と歌われるこの「か」はどういう意味か聴くと、疑問の意味に捉える人が少なくない。が、この「か」こそ詠嘆・感動を表す終助詞の「か」なのだ。
「俳句文法」入門 (66) 2024 年 8 月号
2024年8月1日 俳句文法
文末に用いられる助詞を終助詞という。願望・詠嘆・感動・禁止・念押などの意味がある。種々の語に付く。願望の終助詞に「もがも・もがな」がある。