春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

曾良を尋ねて

曾良を尋ねて(125) 2020年1月号

元禄15年54歳になった曾良は芭蕉がたどった足跡を偲び、故郷訪問もかねて師芭蕉追善の旅をした。故郷訪に立ち寄った後、念願だった義仲寺に実に芭蕉没後7年目であった。その後粟津、大垣に立ち寄り伊勢の長島へと向かった。

曾良を尋ねて(124) 2019年12月号

人一倍情に厚い曾良が芭蕉の臨終にも立ち会わず葬儀にも参列しなかった理由は、ひとえに吉川神道の教えに従ったのではないかと推測される。

曾良を尋ねて(123) 2019年11月号

曾良が芭蕉の臨終にも、義仲寺の葬儀にもまた江戸での追悼歌仙にも追悼吟は手向けたが出ていない。この件においては謎であるが、一つ考えられるのは、曾良の親代わりで生涯後ろ盾として支えてきた吉川惟足が翌月亡くなっていることが原因ではないかとも思われる。

曾良を尋ねて(122) 2019年10月号

芭蕉の陸奥への旅に200日以上にもわたり寝食を共にした曾良が義仲寺での芭蕉の葬儀、および江戸での追悼歌仙にも参加しなかったのは、曾良の義理堅い性格上考えられないことであった。これはおそらく曾良が自由の利かない幕府の公務についていたと思われる。このことは素堂から曾良への書簡で推測される。

曾良を尋ねて(121) 2019年9月号

野坡本は外見は「細道」と変わがないが中はおびただしいい訂正の張り紙が目に付くという。膨大な貼り紙の下を特殊な方法を使って調べてみると「ほそ道」の最終稿へむけての芭蕉の並々ならぬ苦労と気迫が推し量られる。

曾良を尋ねて(120) 2019年8月号

素龍本の原本のとも言われる野坡本の公刊のきっかけは阪神大震災であった。貴重な文化遺産を守らなければいけないという配慮から、複製-交刊に踏み切ったと言われている。これは当然芭蕉の当時のものではなく後年の改装によるものであるが芭蕉学の発展へとつながるものであることは言わずもがなである。

曾良を尋ねて(119) 2019年7月号

去来に渡った『おくのほそ道』は去来没後、久米升顕、吹田凡遊、白崎琴路へと渡った。琴路は吹田家より譲り受けた素龍清書本を大切に保存し金ケ崎金前寺に句碑を建立。琴路亡き後、琴路の孫に西村孫「素龍清書本」が贈られ大切に保存され現在に至っている。

曾良を尋ねて(118) 2019年6月号

『おくのほそ道』の素龍本が芭蕉の兄半左衛門から去来に渡り、現在敦賀市の西村家に秘蔵された経緯は不明である。公儀の内密の旅であった『おくのほそ道』の出版は危険な行為であった故去来にできるだけ先に延ばすよう、また素龍本は兄ではなく去来が持つよう指示していた。これらがすべて正解であったことは芭蕉の洞察力のすごさと言える。

曾良を尋ねて(117) 2019年5月号

芭蕉がいつか世に出したいと兄の松尾半左衛門に託した「奥の細道」の原本でもある素龍の墨書は現在敦賀市新道野の西村家に秘蔵されており国の重要無形文化財に指定されている。

曾良を尋ねて(116) 2019年4月号

芭蕉は6月7月と大津と落柿舎とを頻繁に往復し「かるみ」を説く。6月8日に寿貞が亡くなり猪兵衛にまさ、おふうの後見を頼む。7月中旬から9月8日まで伊賀上野の実家に滞在後奈良に移る。大阪到着後より健康を害したが1週間の内3回句座をもうけ作句に執着した。しかし9月29日より病状悪化、10月12日多くの門人達に看取られ芭蕉は51歳の生涯を終えた。

曾良を尋ねて(115) 2019年3月号

曾良がすすめた長島訪問は手違い等があり歓待を受けられなかった。そのことを曾良は後に誠に残念であったと語る。芭蕉が伊賀上野に着いてからの20日ほどを特に土芳と親しく語り合った。芭蕉没後土芳が書いた『三冊子』はこの在郷中の教示をまとめたものである。特筆すべきは「白、赤、黒」の中の赤冊子に「不易流行」という言葉が書かれていることである。

曾良を尋ねて(114) 2019年2月号

芭蕉監修のもと去来と凡兆の編纂の『猿蓑』が完成し元禄4年である。第三次芭蕉庵が再建されたのが元禄5年仮住まいから芭蕉は転居した。翌年には養子と言われている桃印が亡くなって大いに落胆する。元禄7年『おくの細道』の清書が出来上がり伊賀上野の兄に託すため次郎兵衛を伴い帰省した。曾良は小田原まで同伴した。この別れが芭蕉との最後の別れであった。

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