春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

曾良を尋ねて

曾良を尋ねて(120) 2019年8月号

素龍本の原本のとも言われる野坡本の公刊のきっかけは阪神大震災であった。貴重な文化遺産を守らなければいけないという配慮から、複製-交刊に踏み切ったと言われている。これは当然芭蕉の当時のものではなく後年の改装によるものであるが芭蕉学の発展へとつながるものであることは言わずもがなである。

曾良を尋ねて(119) 2019年7月号

去来に渡った『おくのほそ道』は去来没後、久米升顕、吹田凡遊、白崎琴路へと渡った。琴路は吹田家より譲り受けた素龍清書本を大切に保存し金ケ崎金前寺に句碑を建立。琴路亡き後、琴路の孫に西村孫「素龍清書本」が贈られ大切に保存され現在に至っている。

曾良を尋ねて(118) 2019年6月号

『おくのほそ道』の素龍本が芭蕉の兄半左衛門から去来に渡り、現在敦賀市の西村家に秘蔵された経緯は不明である。公儀の内密の旅であった『おくのほそ道』の出版は危険な行為であった故去来にできるだけ先に延ばすよう、また素龍本は兄ではなく去来が持つよう指示していた。これらがすべて正解であったことは芭蕉の洞察力のすごさと言える。

曾良を尋ねて(117) 2019年5月号

芭蕉がいつか世に出したいと兄の松尾半左衛門に託した「奥の細道」の原本でもある素龍の墨書は現在敦賀市新道野の西村家に秘蔵されており国の重要無形文化財に指定されている。

曾良を尋ねて(116) 2019年4月号

芭蕉は6月7月と大津と落柿舎とを頻繁に往復し「かるみ」を説く。6月8日に寿貞が亡くなり猪兵衛にまさ、おふうの後見を頼む。7月中旬から9月8日まで伊賀上野の実家に滞在後奈良に移る。大阪到着後より健康を害したが1週間の内3回句座をもうけ作句に執着した。しかし9月29日より病状悪化、10月12日多くの門人達に看取られ芭蕉は51歳の生涯を終えた。

曾良を尋ねて(115) 2019年3月号

曾良がすすめた長島訪問は手違い等があり歓待を受けられなかった。そのことを曾良は後に誠に残念であったと語る。芭蕉が伊賀上野に着いてからの20日ほどを特に土芳と親しく語り合った。芭蕉没後土芳が書いた『三冊子』はこの在郷中の教示をまとめたものである。特筆すべきは「白、赤、黒」の中の赤冊子に「不易流行」という言葉が書かれていることである。

曾良を尋ねて(114) 2019年2月号

芭蕉監修のもと去来と凡兆の編纂の『猿蓑』が完成し元禄4年である。第三次芭蕉庵が再建されたのが元禄5年仮住まいから芭蕉は転居した。翌年には養子と言われている桃印が亡くなって大いに落胆する。元禄7年『おくの細道』の清書が出来上がり伊賀上野の兄に託すため次郎兵衛を伴い帰省した。曾良は小田原まで同伴した。この別れが芭蕉との最後の別れであった。

曾良を尋ねて(113) 2019年1月号

曾良が公儀の仕事として神社や寺を中心に廻っていたのは天下統一した幕府がまだ新しく常に京都の朝廷の動きを見守る必要があった謀反が起きるとしたら神社か寺が中心になるであろうと見ていた。芭蕉は当時猿蓑の編集に多忙であった。

曾良を尋ねて(112) 2018年12月号

3月4日に再び京都をはじめとして近畿への旅に出る。そこで各地で「衆」と言われる集団と会って連絡を取り合っているこれは推測であるが公儀への情報集めであったと思われる。それにしても曾良は京都近畿の神社、寺をくまなく短期間に見て回っている。

曾良を尋ねて(111) 2018年11月号

上野を発った曾良は一人で江戸に向かった。桑名から船に乗り翌11日伊勢長嶋に着く。ところが12日から21日までの十日間の記述がなく、その間長嶋に滞在していたものと思われる。

曾良を尋ねて(110) 2018年10月号

曾良は伊勢神宮の参拝を終えた芭蕉一行とは別行動をとり熱田神宮の修復に貢献した長岡為麿や荷兮や大垣で別れた越人らを訪ねたと言われている。そして一か月ぶりに芭蕉と再会を喜ぶ。

曾良を尋ねて(109) 2018年9月号

9月10日の伊勢内宮遷宮式の初日に芭蕉が参拝しなかった理由は伊勢の神は僧侶や尼など頭髪のないものを忌むので芭蕉は髪がなかったため神前に詣でる事ができない旨すでに体験して知っていたため、13日になって(僧尼拝所)から参拝し、夜中に付け髪をしていったと思われる。

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