春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

自由時間

自由時間 (91) 2021年1月号

1980年のこの日、元ビートルズのジョン・レノンが、ピストルで撃たれた。犯人はハワイからやってきた25歳の白人青年で、ビートルズのファンであるが、ジョンの言動や神を冒涜するような歌が気に入らなかったようだ。この時ジョンは40歳。そして今年は没後40年。つまり、2020年は、ジョン・レノン生誕80年、没後40年のダブル・アニヴァーサリーということになる。

自由時間 (90) 2020年12月号

ロンドンから北西へ80㌔のところに、ブレッチリー・パークと呼ばれる広大な敷地を持つ邸宅がある。第二次世界大戦中、ここに政府暗号解読学校が置かれていた。現在はそこで使われていた機器類を展示する博物館になっている。ナチスの暗号を解読するのに役立った元祖コンピュータも復元されて展示されている。ここに置かれていた政府暗号解読学校の最大の功績は、ナチス・ドイツの解読不能とされていた暗号「エニグマ」を解読したことである。解読したのは天才数学者アラン・チューリングである。

自由時間 (89) 2020年11月号

2020年10月世界有数のオークションハウスであるクリスティーズNYで行われたライブ・オークションに珍しいものが出品された。恐竜ティラノサウルスの全身骨格標本が登場してきたのである。高さ4㍍、長さ11・3㍍。1987年に米サウスダコタ州で発見されたものだ。ティラノサウルスは6800万年前~6600万年前に、つまり恐竜が絶滅する直前に、北米大陸を跋扈していた最強の肉食恐竜だ。その恐竜が、6600万年前に突然滅んだ。なぜ滅んだのか。現在一番有力なのは、隕石落下説である。

自由時間 (88) 2020年10月号

今年(2020年)は、ベートーヴェン生誕250周年に当たる。歴史に残る人物の生誕あるいは没後〇〇年を記念していろいろな催し物が行われるのは世の習いである。榎本健一(没後50年)、円谷英二(同)、ジミ・ヘンドリックス(同)、三島由紀夫(同)。今年がメモリアル・イヤーとなる三島由紀夫について採り上げる 三島は、余程ノーベル賞が欲しかったらしい。ドナルド・キーンによると「既に国内外で作品は知られ、三島は海外で最も有名な日本人だった。だが、その証しが欲しかった。最高の栄誉、ノーベル文学賞が欲しいのだと私は直感した」そうだ。

自由時間 (87) 2020年9月号

8月は戦争が近くなる月だ。広島・長崎の原爆記念日、終戦記念日。今年はさらに新型コロナウイルスの感染拡大が加わり、気分が重苦しい。その上、熱中症の死亡者数が新型コロナウイルスによる死亡者数を上回るという猛暑に襲われて、泣きっ面に蜂、弱り目に祟り目だ。今回は、第二次世界大戦中の感染症にまつわる喜劇(?)と悲劇を一つずつ。

自由時間 (86) 2020年8月号

2020年5月25日アメリカ中西部の北、ミネソタ州の最大都市ミネアポリスで黒人の中年男性がたばこを買った。その時使われた20㌦札が偽札なのに気付いた店員が、警察に「酔っ払いが偽札を使った」と通報する。パトカーに連行し、乗せると、おとなしくしていない。その男性を車から下ろしうつぶせに倒し、左膝で男の首を押さえつける。男は何度も「息ができない」と叫んだが、警官は膝を緩めない。動かなくなってからも緩めなかった。救急車が来てようやく緩めたが、こと切れていた。男の名前はジョージ・フロイド(46)といった。

自由時間 (85) 2020年7月号

いま、アルベール・カミュの『ペスト』が読まれている。ペスト菌を新型コロナウイルスに置き換えると、世界各地の現状を描写したかと錯覚するほどだ。明けても暮れても新型コロナウイルスのニュースがあふれている今、思い出した作品がある。トーマス・マンの『ヴェニスに死す』である。『ヴェニスに死す』に登場する疫病はコレラである。

自由時間 (84) 2020年6月号

古今和歌集は60代醍醐天皇(在位:897~930)の詔により撰ばれた最初の勅撰和歌集である。古今集には、仮名で書かれた〈仮名序〉と漢文で書かれた〈真名序〉の二つの序文がある。仮名序を書いたのは紀貫之である。花に鳴く鶯や水に棲む蛙の声を聞けば、生きとし生けるもの、すべて歌を詠むと言える。力を入れずに天地を動かし、目に見えぬ鬼・神をも感じさせ、男女の仲をも和らげ、猛々しい武士の心をも慰めるのは、和歌である。

自由時間 (83) 2020年5月号

新型コロナウイルス(以下CVと略す)はどのようなウイルスか。2002年に発生したSARSを引き起こしたコロナウイルスの弟である。どちらもコウモリが宿主であるらしい。違うのは感染力で、SARSは発症した人からしか伝染しなかったが、CVは発症していない人からでも伝染するという厄介な病気だ。それが感染拡大をもたらしている。

自由時間 (82) 2020年4月号

酸素の話、われわれは生まれたときから、特に意識をすることなく自然に呼吸をしている。意識するのは、緊張をほぐすときにする深呼吸くらい。休むことなく、眠っていても、酸素を吸って二酸化炭素を吐きだしている。地球が生まれたのは46億年前であるが、その前半生には酸素はほとんどなかった。

自由時間 (81) 2020年3月号

ポーランドにあるアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所跡で、解放75周年追悼式典が行われた。あの象徴的な入口、下を線路が通る監視塔をすっぽり包むテントが張られた式場には各国首脳とホロコーストからの生存者200名が並んでいた。全員、収容されていたときの囚人服と同じ、青と白のストライプのスカーフを首に巻いて。

自由時間 (80)2020年2月号

地球クライシス/水の都ベネチアが、暴風雨と高潮に襲われ、その8割以上が水に浸かった。サン・マルコ広場には膝上まで水が押し寄せ、サン・マルコ大聖堂の正面テラスに立つ4頭の馬の銅像が、プールのようになった広場を茫然と見下ろしていた。

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