春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

四季の野鳥

四季の野鳥 (13) 2021年4月号

水原秋櫻子門下の山谷春潮は、中西悟堂(日本野鳥の会の主宰者)に師事した人で、生態に即して従来の季語を見直し、新たな季語を提起し、昭和18年「野鳥歳時記」を著した。春潮の死後、昭和30年に長男の山谷渉が父の意向を受けてまとめた改訂版が出版された。 現代の俳句歳時記は、程度の差はあれ、この「野鳥歳時記」の恩恵に浴していると言える。

四季の野鳥 (12) 2021年3月号

十数年前の八王子や浅川・多摩川沿いに多数の雲雀がいたが、開発や宅地化が進み激減した。古事記や万葉集にも知られた鳥だが、命名は貝原益軒の日晴有力だが、鳴声説もある。

四季の野鳥 (11) 2021年2月号

鶯は春の先駆けとして春告鳥とも呼ばれる。早春の2月の頃になると平地の林等に現れ、ホーホケキョと囀る。梅も開花するので、「梅に鶯」と言われるが梅の花を好む習性はない。語源については諸説あるが、鳴声による名であるという説が昔から有力であるという。傍題に「人来鳥」もある。

四季の野鳥 (10) 2021年1月号

白鳥は、くぐひ又はたづ(奈良時代)、こう又はこふ(平安時代)と呼ばれていた。安土桃山時代からはくてふと呼ばれるようになった。大白鳥、小白鳥がありユーラシア大陸で繁殖し日本に飛来する。

四季の野鳥 (9) 2020年12月号

鴨は、秋に渡ってくる身近な鳥だ。首を水中に入れ、尻を立てて採食するユーモラスな姿に馴染み深いが、本来夜行性の鴨は、外敵に襲われる恐れがないところで昼間、浮寝をする。

四季の野鳥 (8) 2020年11月号

梟は夜行性の猛禽として知られ、冬の季語となっている。鳴き声も陰気で怖ろしいという印象がある。

四季の野鳥 (7) 2020年10月号

色鳥は、秋小鳥とも言い尉鶲、真鶸、連雀、花鶏(あとり)など羽根色が美しい小鳥の総称であるが、渡りをしなくても姿が美しい鳥を含む。春の渡り鳥が囀りを競うのに対して、秋の渡り鳥は色を競うと言われる。

四季の野鳥 (6) 2020年9月号

帰燕の塒入りとして、伊良湖岬と共に多摩川河川敷も有名だ。葭原で燕はおしゃべりをし、それから眠るように静かになる。

四季の野鳥 (5) 2020年8月号

秋を代表する鳥、雁には「がん」と「かりがね」の2種類の呼び方がある。色々調べると、江戸時代にがんは一般呼称、かり、かりがねは雅語として扱われるようになった。

四季の野鳥 (4) 2020年7月号

子の声と翡翠のゆくへ澱みなし   飯田龍太

四季の野鳥 (3) 2020年6月号

ほととぎす啼いて雨滴が粗くなる   細見綾子 憑かれたるごと声高のほととぎす   棚山波朗

四季の野鳥 (2) 2020年5月号

四十雀 バードウォッチャーの私にとっては、冬の森林で最も元気に飛び回っているのが四十雀だと思う。尤も冬には繁殖期の夏のような「ツツピー」を繰り返すのではなく、笹鳴の「ジュクジュク」という地声である。

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