流木で舟小屋囲む神の留守
夫婦岩注連新しく神迎ふ
休む間を惜しむがごとく残る虫
まだ残る虫ほそぼそと声つなぐ
台風圏野猫しきりに顔洗ふ
冬耕や鍬に黒土こびりつく
浜千鳥用なき時も小走りに
波被る岩の浮沈や冬の海
立冬や使はぬ漁具に錆走る
漁のなき揚げ舟釣瓶落しかな
宙返る姿そのまま鵙の贄
間道の一段ごとに冬来たる
- 2024年11月●通巻544号
- 2024年10月●通巻543号
- 2024年9月●通巻542号
- 2024年8月●通巻541号
- 2024年7月●通巻540号
- 2024年6月●通巻539号
- 2024年5月●通巻538号
- 2024年4月●通巻537号
- 2024年3月●通巻536号
- 2024年2月●通巻535号
- 2024年1月●通巻534号
- 2023年12月●通巻533号
- 2023年11月●通巻532号
- 2023年10月●通巻531号
- 2023年9月●通巻530号
- 2023年8月●通巻529号
- 2023年7月●通巻528号
- 2023年6月●通巻527号
- 2023年5月●通巻526号
- 2023年4月●通巻525号
- 2023年3月●通巻524号
- 2023年2月●通巻523号
- 2023年1月●通巻522号
- 2022年12月●通巻521号