蟇目 良雨 主宰 作品
身を入れてこその愛憎葛の花
素十忌や空ゆくものはみな光り
葛城の地べたに売るや仏掌薯(つ くねいも)
おけさ柿食べて船酔ひめく日かな
渋柿のしづかに時をやり過ごす
二人ゐて一人に秋思募りけり
近影のみな遺影めきそぞろ寒
ギヤマンに十日の菊を浮かべたる
金継ぎの膠の伸びや十三夜
木犀や大学裏にすこし闇
鶏頭の黝む(あおぐろ)むほど夕日濃し
古書街のうらがは暗し走り蕎麦
- 2024年12月●通巻545号
- 2024年11月●通巻544号
- 2024年10月●通巻543号
- 2024年9月●通巻542号
- 2024年8月●通巻541号
- 2024年7月●通巻540号
- 2024年6月●通巻539号
- 2024年5月●通巻538号
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- 2023年12月●通巻533号
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- 2023年1月●通巻522号