饒舌な鳥の長居や春終る
さくら貝波に洗はれ色尽くす
低音は沖のつぶやき海酸漿
卯月波岩を打つ音粉々に
草笛を吹けば憂きことまた募る
悲しめば草笛の息続かざる
夢追うて藁を敷き足す西瓜畑
農人の貌になり切り黒穂抜く
「いせ辰」のためしうちはの風軽し
我が息の届くところに毛虫垂る
ほととぎす些細なことに心急く
今年竹無用のものを捨て切れず
- 2024年10月●通巻543号
- 2024年9月●通巻542号
- 2024年8月●通巻541号
- 2024年7月●通巻540号
- 2024年6月●通巻539号
- 2024年5月●通巻538号
- 2024年4月●通巻537号
- 2024年3月●通巻536号
- 2024年2月●通巻535号
- 2024年1月●通巻534号
- 2023年12月●通巻533号
- 2023年11月●通巻532号
- 2023年10月●通巻531号
- 2023年9月●通巻530号
- 2023年8月●通巻529号
- 2023年7月●通巻528号
- 2023年6月●通巻527号
- 2023年5月●通巻526号
- 2023年4月●通巻525号
- 2023年3月●通巻524号
- 2023年2月●通巻523号
- 2023年1月●通巻522号
- 2022年12月●通巻521号
- 2022年11月●通巻520号