饒舌な鳥の長居や春終る
さくら貝波に洗はれ色尽くす
低音は沖のつぶやき海酸漿
卯月波岩を打つ音粉々に
草笛を吹けば憂きことまた募る
悲しめば草笛の息続かざる
夢追うて藁を敷き足す西瓜畑
農人の貌になり切り黒穂抜く
「いせ辰」のためしうちはの風軽し
我が息の届くところに毛虫垂る
ほととぎす些細なことに心急く
今年竹無用のものを捨て切れず
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