棚山波朗名誉主宰 作品
竹藪の隙間をくぐり二月来る
榛の木の畦に一列冴返る
凍返る地肌の荒き雑木山
一村の音を飲み込む雪解川
さより舟潮目伝ひに網曳けり
高波の間合をはかる海苔搔女
直立も這ふも一斉草萌ゆる
句集『宝達』より
蟇目良雨主宰 作品
初鏡傘寿の吾に出会ふとは
老の春妻の大なる遺産受く
熱燗やしみじみ妻はよかりけり
神田川時代思へば湯ざめして
風呂吹や女の舌が長く伸び
男系の吾にて尽くや日記買ふ
霜柱ほきほき折るる石鼎忌
子を忘れゐるかに鳰の長潜り
- 2024年11月●通巻544号
- 2024年10月●通巻543号
- 2024年9月●通巻542号
- 2024年8月●通巻541号
- 2024年7月●通巻540号
- 2024年6月●通巻539号
- 2024年5月●通巻538号
- 2024年4月●通巻537号
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- 2024年2月●通巻535号
- 2024年1月●通巻534号
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- 2023年11月●通巻532号
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- 2022年12月●通巻521号