蟇目良雨主宰 作品
蛍火をこれから妻と思ひ見る
白玉をきつと何処かで芭蕉曾良
金剛の粒のごとくに滴りぬ
生身魂とつひに呼ばれてしまひけり
老人に欲のまだあるサングラス
この道の今を信じて雲の峰
小名木川涼しき風を流しけり
往時
量子論に倦んで玻璃戸の守宮見る
覇王樹や三代つづく印刷屋
阿修羅像おん前に閉づ扇かな
赤のまま三 月(みつき)で逝きし姉のこと
新涼や高音の鳥の鳴き交じり
- 2024年12月●通巻545号
- 2024年11月●通巻544号
- 2024年10月●通巻543号
- 2024年9月●通巻542号
- 2024年8月●通巻541号
- 2024年7月●通巻540号
- 2024年6月●通巻539号
- 2024年5月●通巻538号
- 2024年4月●通巻537号
- 2024年3月●通巻536号
- 2024年2月●通巻535号
- 2024年1月●通巻534号
- 2023年12月●通巻533号
- 2023年11月●通巻532号
- 2023年10月●通巻531号
- 2023年9月●通巻530号
- 2023年8月●通巻529号
- 2023年7月●通巻528号
- 2023年6月●通巻527号
- 2023年5月●通巻526号
- 2023年4月●通巻525号
- 2023年3月●通巻524号
- 2023年2月●通巻523号
- 2023年1月●通巻522号