蟇目良雨主宰 作品
蛍火をこれから妻と思ひ見る
白玉をきつと何処かで芭蕉曾良
金剛の粒のごとくに滴りぬ
生身魂とつひに呼ばれてしまひけり
老人に欲のまだあるサングラス
この道の今を信じて雲の峰
小名木川涼しき風を流しけり
往時
量子論に倦んで玻璃戸の守宮見る
覇王樹や三代つづく印刷屋
阿修羅像おん前に閉づ扇かな
赤のまま三 月(みつき)で逝きし姉のこと
新涼や高音の鳥の鳴き交じり
- 2023年9月●通巻530号
- 2023年8月●通巻529号
- 2023年7月●通巻528号
- 2023年6月●通巻527号
- 2023年5月●通巻526号
- 2023年4月●通巻525号
- 2023年3月●通巻524号
- 2023年2月●通巻523号
- 2023年1月●通巻522号
- 2022年12月●通巻521号
- 2022年11月●通巻520号
- 2022年10月●通巻519号
- 2022年9月●通巻518号
- 2022年8月●通巻517号
- 2022年7月●通巻516号
- 2022年6月●通巻515号
- 2022年5月●通巻514号
- 2022年4月●通巻513号
- 2022年3月●通巻512号
- 2022年2月●通巻511号
- 2022年1月●通巻510号
- 2021年12月●通巻509号
- 2021年11月●通巻508号
- 2021年10月●通巻507号