春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
俳句会同人による吟行記録

国内

【春】深大寺・神代植物公園吟行記

3月17日(日)は、春らしい暖かな日差しが降り注ぐ絶好の吟行日和だった。9時30分、深大寺山門に8人が集合。5年ぶりとあって、参加者の吟行への期待はふくらむ。蕎麦切りの音を背に、いよいよ予定コースへ。まずは水生植物園。春蘭の花が咲いている。椋鳥が忙しく走り回るその先に、水面を見つめ微動だにせぬ青鷺。湿地にいちめんに広がる蘆の角など、先生が教えてくださる水辺に育つ様々な草の名を必死にメモ。頭上で鶯がいい声で鳴いている。

深大寺・神代植物園吟行記

【冬】蘆花恒春園吟行記

枯蟷螂なほも威しの面構    大和

蘆花恒春園

【秋】秋の能登句碑探訪会

棚山波朗前主宰三回忌法要を兼ねて「能登小春」波朗句碑を探る吟行会を行った。以下はその記録である。皆さまのご協力で完成した遺句集『能登小春』の贈呈式も行った。能登はやさし海の底まで小春凪     波朗

能登吟行

【夏】『緑の夜』出版記念会と奈良吟行

私はまだ句歴は長くはありませんが、あかね句会は発足から20年以上の歴史があると聞いています。月に1度、2度深川宅で細く長く続いてきました。俳句の腕前は別としてあかね句会は今や私たちの人生に欠くことの出来ない存在になっております。そしてこの日、深川知子『緑の夜』の出版により蟇目良雨主宰、伊藤伊那男先生、角川石井様、また東京のお仲間との邂逅が叶いました。望外の一日でございました。改めて御礼申し上げます。深川家での句会にいつまでも元気で参加したいと、私を始め仲間は皆そう思っております。   菅野みち子 

奈良吟行

【夏】小金井公園・江戸東京たてもの園吟行記

万緑や西洋館の赤き屋根          三智子

【冬】裏高尾吟行記

高尾駅に10人が集合、「三密」を避けて南浅川沿いを歩く。生垣の空蟬、野葡萄、案山子、残り柿等秋の名残の句材が溢れている。滝音を背にしばらく行くと、草花を鉢植えする「盆景」を飾った家があり、奥様が、『大文字草』や『キイイトラッキョ』など知らない草花を親切に解説してくれた。

【冬】昭和記念公園吟行記

先ず大きな「水鳥の池」を半周した。鳰、真鴨、軽鴨「などが潜ったり、泳いだりしていた。山茶花や時期外れのボケなども楽しみ、広い「みんなの原っぱ」を抜けた。「こもれびの里」に入ると、移築した大きな農家もある。句会場は日本庭園内の「歓楓亭」だった。歓楓亭は林泉回遊式庭園の主役として、数寄屋様式で作られている。

【冬】市ヶ谷句会40周年記念吟行

コースは、お台場海浜公園駅→台場史跡→オリンピック・トライアスロン会場となる台場ビーチ→フジテレビ。台場は黒船来航に驚いた江戸幕府が急遽設けた砲台が置かれたところ。その後、埋め立て工事の際に作られた人工の渚を散策。凪に波間に憩うカモの陣、埠頭のゆりかもめ、秋の日ざしに佇む自由の女神像など、およそ1時間半散策した。

【秋】気仙沼吟行記

初日は一ノ関到着後車で名勝「岩井崎」潮吹岩・龍の松・気仙沼東日本大震災遺構・伝承館(旧気仙沼向洋高校)を見学。翌日は霧も薄れ、島の峠越えをして牡蠣養殖施設を見学。船に乗り牡蠣筏を見学。三日目は朝食前、魚市場へ。丁度台風を避けて寄港を速めた鰹船が水揚げの真っ最中。

【春】鴫立庵吟行記

鴫立庵の名称は1143年西行が大磯を訪れたときに詠んだ「心なき身にもあはれはしられけり鴫たつ沢の秋の夕暮」という歌にちなんでいる。

【夏】八王子城跡吟行記

北条氏康の三男氏照とその家臣らの墓所へ向かった。深沢山の山懐の小さな集落の畑の中に、上杉軍との戦に敗れた家臣、中山勘解由の屋敷跡や、その娘を偲ぶ桜が植えられて、周囲には今年竹があちこちに顔を出していた。森の中の百段ほどの階段を昇り、小さな曲輪の端と思われる所に墓所はある。氏照とその家臣らの墓が寄り添う様にひっそりと鎮まっていた。

【夏】深大寺・野川吟行

まず武蔵野の古刹深大寺を参詣、名物の深大寺蕎麦を腹に収め野川を目指す。野川は国分寺市東恋ヶ窪を源に多摩川に合流する約20キロメートルの町川である。およそ3時間かけて目的の野川公園に到着。

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