春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

「日本酒のこと」(15) 2022年3月号

杜氏とは、日本酒造りの技能集団のトップであり、酒蔵の酒造現場の総責任者です。かつては越後や南部等の出身地ごとの蔵人が集団を結成して、農閑期の出稼ぎという季節就労として全国の酒蔵で働いていました。しかし、酒蔵数の急減もさることながら、出稼ぎ自体が過去のものとなったことから将来の杜氏の卵である蔵人の志願者が激減しています。

古典に学ぶ (103)源氏物語2022年2月号

柏木の病と死⑤ 夕霧の心情 柏木と同時に女三宮を垣間見することになった夕霧がまず何よりも先に気づいたのは、女三宮の美しさよりも、不用意にもその姿を男の目に晒すような宮の軽率さを非難しないではいられなかったのである。

はいかい漫遊漫歩(176)(177)2022年2月号

北原白秋門下の歌人、村野次郎を兄に持ち、荻原井泉水の『層雲』に拠って俳句の修行をした後、詩人の道を歩んだ村野四郎の俳句観を紹介する。  植物図鑑を繰っていると、目が釘づけになる珍名の花に出合うことがある。例えばタデ科の「秋の鰻攫(つかみ)」「継子の尻拭」、「牛の額(別名:溝蕎麦)」、どれも薄紅の小花が可憐な草花というのも面白い。

「俳句文法」入門 (36) 2022年2月号

推量の助動詞は「む(ん)」「むず(んず)」「らむ」「けむ(けん)」などあり、現在推量が3つ、過去推量(・・・ただろう、と訳す)が1つ、けむ(けん)。

韓の俳諧(36)2022年2月号

俳句雑誌『蕉禅世界』2月号に「紅雨紀行四」という風見坊玉龍の、今の北朝鮮と中国との国境の紀行文が載っている。玉龍の他3名が国境に聳える海抜2744㍍の白頭山から東に流れる豆満江(トゥマンガン)上流の農事洞(ノンサドン)手前で、焚火をして夕食を作り一夜を明かすところから始まる。朝鮮書家として名ある池昌翰との交流も書かれている。

鑑賞 「現代の俳句」(10)2022年1月号

春昼の水に逆立つ鳥の足 長島衣伊子

「日本酒のこと」(14) 2022年2月号

日本酒は日々進化しており、その最大の牽引役は「吟醸酒」です。地酒ブームが始まったのは昭和50年代後半であり、当時は高度な醸造技術を必要とする吟醸酒を造れる酒蔵は限られていました。そのような中で、日本酒に対し大変に失礼な言葉ではありますが「このお酒、ワインみたい」と、吟醸酒がこれまで日本酒と縁のなかった客層の心を摑んだことは確かです。

古典に学ぶ (102)源氏物語2022年1月号

柏木の病と死④ 柏木の垣間見 また、この猫の登場は、女三宮の住む御殿の内部をあらわに見せる機会を柏木に与える役割を果たし、しかもあろうことか女三宮その人までをも見せてしまうのである。これが、のちに重大な事件を引き起こす原因となり、この場面での猫の役柄は非常に大きいと言わざるをえない。

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