棚山波朗名誉主宰 作品
初明り波打ち際の砂締る
桑畑に諸鳥の來る初景色
甚五郎の龍などを見て初詣
杉山に水音を聞く淑気かな
軍鷄の籠路地で繕ふ三日かな
桑瘤に凧絲絡む三日かな
破れたる野寺の太鼓日脚伸ぶ
句集『雁風呂』より
蟇目良雨主宰 作品
祝句
鍬の柄に三代の名や初田打
三猿の手を疎かに神の留守
没骨の彩り美しき柿落葉
落葉踏むかそけさ妻を送りけり
あの星に妻のまたたく夜鳴蕎麦
新海苔で寿司巻く妻がまな裏に
綿虫も妻もただよふ夕べかな
亡き妻に聖歌を低く口遊む
- 2024年11月●通巻544号
- 2024年10月●通巻543号
- 2024年9月●通巻542号
- 2024年8月●通巻541号
- 2024年7月●通巻540号
- 2024年6月●通巻539号
- 2024年5月●通巻538号
- 2024年4月●通巻537号
- 2024年3月●通巻536号
- 2024年2月●通巻535号
- 2024年1月●通巻534号
- 2023年12月●通巻533号
- 2023年11月●通巻532号
- 2023年10月●通巻531号
- 2023年9月●通巻530号
- 2023年8月●通巻529号
- 2023年7月●通巻528号
- 2023年6月●通巻527号
- 2023年5月●通巻526号
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- 2023年3月●通巻524号
- 2023年2月●通巻523号
- 2023年1月●通巻522号
- 2022年12月●通巻521号