蟇目良雨主宰 作品

湯を冷ます間の瞑想や新茶汲む
帰去来兮(かえりなんいざ)ふるさとの余花の中
印刷機ぱたぱた稼ぐ麦の秋
明易し土より拾ふ花鋏
   神田祭 六句
眦に朱を入れ祭顔となる
引つ詰めて無きが如くに祭髪
雨合羽被せし太鼓を滅多打ち
ひとしきり雨降る神田祭かな
妻と子は神田生まれの祭かな
御旅所に空茶を啜り老い託つ
冷やひやと夜気を踏まへて薪能
日当たれば金蠅の美を疑はず