蟇目良雨主宰 作品
泪出るほどのおかしさ初笑
初場所や風の櫓に太鼓鳴る
初燈ほとけの妻の笑みしまま
湯湯婆にあばら骨あり波郷の忌
幹を出て最短距離に返り花
枯れてゆく菊を我が身と思ふまで
鶺鴒の尾の鎮めゐる要石
重ね着てうゐのおくやま越えにけり
がばりとはもう起きられず菊も枯れ
父の世に枯菊を焚く情あり
筒先で芦かき分けて鴨猟師
晩年の手ごたへに似て葛湯溶く
- 2024年4月●通巻537号
- 2024年3月●通巻536号
- 2024年2月●通巻535号
- 2024年1月●通巻534号
- 2023年12月●通巻533号
- 2023年11月●通巻532号
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- 2023年9月●通巻530号
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