蟇目良雨主宰 作品
泪出るほどのおかしさ初笑
初場所や風の櫓に太鼓鳴る
初燈ほとけの妻の笑みしまま
湯湯婆にあばら骨あり波郷の忌
幹を出て最短距離に返り花
枯れてゆく菊を我が身と思ふまで
鶺鴒の尾の鎮めゐる要石
重ね着てうゐのおくやま越えにけり
がばりとはもう起きられず菊も枯れ
父の世に枯菊を焚く情あり
筒先で芦かき分けて鴨猟師
晩年の手ごたへに似て葛湯溶く
- 2025年2月●通巻547号
- 2025年1月●通巻546号
- 2024年12月●通巻545号
- 2024年11月●通巻544号
- 2024年10月●通巻543号
- 2024年9月●通巻542号
- 2024年8月●通巻541号
- 2024年7月●通巻540号
- 2024年6月●通巻539号
- 2024年5月●通巻538号
- 2024年4月●通巻537号
- 2024年3月●通巻536号
- 2024年2月●通巻535号
- 2024年1月●通巻534号
- 2023年12月●通巻533号
- 2023年11月●通巻532号
- 2023年10月●通巻531号
- 2023年9月●通巻530号
- 2023年8月●通巻529号
- 2023年7月●通巻528号
- 2023年6月●通巻527号
- 2023年5月●通巻526号
- 2023年4月●通巻525号
- 2023年3月●通巻524号