蟇目良雨主宰 作品
日脚伸ぶ過去を具に思ひ出し
年末の休暇のごとく風邪籠る
この道を踏み違へまじ去年今年
悴む手能登の悲報の紙捲る
山の日はさらりと去りて紙干場
瞽女の道ありしところに崖氷柱
老いたりと思はれ届く寒卵
福引を妻子見守るなかに引く
富士よりも火柱高し浜どんど
女正月光源氏を品定め
寒椿闇を怖がる妻の墓
鏑矢の穴吹き試す春隣
- 2024年11月●通巻544号
- 2024年10月●通巻543号
- 2024年9月●通巻542号
- 2024年8月●通巻541号
- 2024年7月●通巻540号
- 2024年6月●通巻539号
- 2024年5月●通巻538号
- 2024年4月●通巻537号
- 2024年3月●通巻536号
- 2024年2月●通巻535号
- 2024年1月●通巻534号
- 2023年12月●通巻533号
- 2023年11月●通巻532号
- 2023年10月●通巻531号
- 2023年9月●通巻530号
- 2023年8月●通巻529号
- 2023年7月●通巻528号
- 2023年6月●通巻527号
- 2023年5月●通巻526号
- 2023年4月●通巻525号
- 2023年3月●通巻524号
- 2023年2月●通巻523号
- 2023年1月●通巻522号
- 2022年12月●通巻521号