牡丹の咲き盛りたる気息かな
藁塚に湯気立つ卯の花腐しかな
遠くより呼ぶ声母の日なりけり
原色の花目にとまる薬の日
竜宮の旅の寄り道螢烏賊
風紋の密なるところ浜昼顔
間の手は時をりの風踊子草
見る場所を定めてよりの朴の花
乱雑に散りひともとに桐の花
木洩れ日に金蘭銀蘭挙り立つ
裏山に声張るバードウィークかな
草笛を吹きたる顔の若返り