2022年3月(通算512号)
古典に学ぶ (104)源氏物語2022年3月号
2022年3月1日 古典に学ぶ
柏木の病と死⑥ 柏木への怒り 源氏は、柏木が女三宮と密通したことを知って激怒した。朱雀院の御賀の試楽が六条院で催されたあと、源氏は酔ったふりをして、柏木に痛烈な皮肉を浴びせかけた。
はいかい漫遊漫歩(178)(179)2022年3月号
2022年3月1日 はいかい漫遊漫歩
寛文4年(1664)、伊勢山田の神官、秦師貞の娘として生まれた園女(そのめ)は、医師の斯波渭川(初号一有)と結婚。俳人でもあった夫、渭川の影響で俳句を始め、芭蕉が伊勢を訪れた貞享5年(1688)に夫婦で弟子入りし、本格的に活動をスタートさせた。 『暢気眼鏡』や『虫のいろいろ』など数多くの私小説作品を残した文化勲章作家、尾崎一雄が逝って39年が経つ。戦後期、『聖ヨハネ病院にて』などの “病妻”もので知られる上林暁と人気を二分する私小説(心境小説)作家であり、こちらは年若い妻、松枝との日々を描いた“芳兵衛もの”で読者を集めた。
「俳句文法」入門 (37) 2022年3月号
2022年3月1日 俳句文法
(1)助動詞「むず」は「むとす」の約語で「む」と同じ意味で使われる。「む」を強めた言い方。(2)「らむ」は現在推量の助動詞、らんとも。四段型に活用。○○らむ・らむ・らめ○。終止形に接続。
韓の俳諧(37)2022年3月号
2022年3月1日 韓の俳諧
『蕉禅世界』2月号の続き。主宰ではない判者の第二雑詠と云うべき欄がある。主評、風見坊玉龍に対し、月番の客評を眞風舍乙年女が行っている。乙年女は、眞風舍桑月の二代目と思われる。投句者の住所を見ると、発行地の鏡城と同じ咸鏡北道が多数を占めていて、韓半島の東北端に多数の俳人がいたことが判る。
「日本酒のこと」(15) 2022年3月号
2022年3月1日 日本酒のこと
杜氏とは、日本酒造りの技能集団のトップであり、酒蔵の酒造現場の総責任者です。かつては越後や南部等の出身地ごとの蔵人が集団を結成して、農閑期の出稼ぎという季節就労として全国の酒蔵で働いていました。しかし、酒蔵数の急減もさることながら、出稼ぎ自体が過去のものとなったことから将来の杜氏の卵である蔵人の志願者が激減しています。