伊勢物語のおもしろさを読む (23) 2016年6月号
2016年6月7日 古典に学ぶ
東国章段の後日段 むかし、男、すずろに陸 みち 奥の国までまどひいにけり。京に思ふ人にいひやる。浪間より見ゆる小島のはまびさし久しくなりぬ君にあひ見で
衣の歳時記 (75) 2016年6月号
─夏シャツ・開襟シャツ ─ 梅雨入りとなる六月。暦の上では二十四節気の芒種から夏至へと進む。芒種とは芒のぎのある穀物を播く時期という意で、農村では田植の風景が広がる。モンスーン地帯特有の高温多湿の季節が始まる。
はいかい漫遊漫歩(40) (41) 2016年6月号
2016年7月2日 はいかい漫遊漫歩
コラム「はいかい漫遊漫歩」 松谷富彦 第40話 紅葉燃ゆ旅立つ朝の空(くう)や寂 寂聴 1973年、天台宗東北大本山中尊寺で大僧正、今春聴(作家、今東光)を師僧に得度した作家、瀬戸内晴美は、法名を師 …
俳句時事(169) 作句の現場「蜃気楼」2016年5月号
富山湾の蜃気楼もそのうちの一つ。毎年三月から六月にかけて発生するが、実際に目にすることは難しい。私の長年の念願がようやく叶ったのは数年前の春の連休が終る頃だった。その日の気温はそれほど暑くも寒くもなく、時折弱い風が吹くさわやかな日和であった。
自由時間 (36) 2016年5月号 BRTに乗る
2016年4月18日 自由時間
代替交通機関として整備されたのがBRT(バス・ラピッド・トランジット)である。JRは「バス高速輸送システム」と呼んでいる。線路を撤去して整備した専用道路を走行し、早期に整備することのできない区間は一般道を走行するバスである。
曾良を尋ねて (81) 2016年5月号
2016年4月15日 曾良を尋ねて
曾良を尋ねて 81 乾佐知子 松島における「奥の細道」と「曾良隨行日記」との矛盾 前稿の までは「奥の細道」の内容に従って解読してきたが、今回より少し視点を変えて曾良の「隨行日記」に添って話を進めていきたい。その理由とし …