春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

「俳句文法」入門 (44) 2022年10月号

助動詞 る・らるには受身・尊敬、自発・可能の意がある。 ががんぼの置き去りの脚吐き出さる 棚山波朗

韓の俳諧(44)2022年10月号

 横井迦南は京城で俳誌『草の実』を発行し、後には熊本の『阿蘇』主宰になった。阿部誠文「横井迦南」(『朝鮮俳壇―人と作品』上巻所収)が、植民地時代の迦南を克明 に追っているが、『朝鮮公論』に初学時代の作品と俳号が埋もれていた。公論俳壇大正年5月号から、龍山の彌生として登場した。『迦南句集』の年譜に、大正五年から俳句を始めたとあり、三月から始めたので彌生を俳号とし、五月号から入選した。

「日本酒のこと」(22) 2022年10月号

この季節になると各銘酒蔵の「秋の冷やおろし」の銘柄が店頭を賑わせています。これは、その年の日本酒をタンクで貯蔵した後、火入れをせずに出荷したお酒のことであり、ほど良く熟成した丸みのある香味と火入れしないことによる新酒の持つ爽やかさを兼ね備えています。そして、これからは秋も深まり紅葉酒や温め酒の季節となります。

鑑賞 「現代の俳句」(18)2022年9月号

まづ尻を試し寄居虫をさまりぬ  檜山哲彦

古典に学ぶ (110)源氏物語2022年9月号

「宇治十帖」物語の病と死⑤ 八宮の病と死 薫は八宮を知り、三年程たった有明月の下、お忍びで宇治の八宮の山荘にそっと近づいて行くと、楽器の演奏が聞こえてきた。

はいかい漫遊漫歩(190)(191)2022年9月号

〈伊藤路上歩行ハーモニカ入費増加報告屁特等席地価騰貴…〉と続き、〈…兵糧欠乏孟子と孔子世評良好だ数十丈効果甘え甘えな〉で終る経文、呪文、回文ならぬ怪文をご存知? 「妖怪的四弦」、この言葉を「おぞましくも懐かしい」と思い出せるのは、80歳以上の年齢層か。それでは「金属製曲尺八(きんぞくせいまがりしゃくはち)」「抜差曲金真鍮喇叭(ぬきさしまがりがねしんちゅうらっぱ)」は?

「俳句文法」入門 (43) 2022年9月号

比況とは比べ況(たと)えること。比況の助動詞「ごとし」。「ヨウダ」と訳す。1比況の用法(…ヨウダ。…ニ似テイル。)比況の助動詞には他に「ごとくなり」「やうなり」がある。

韓の俳諧(43)2022年9月号

『朝鮮公論』俳壇選者の青木静軒は、広い交友があった。大正4年(1915)の正月を病院で迎えた静軒に年賀・見舞状が寄せられ、来訪者もいた。列挙すると、近代幕開けの俳文学者佐々醒雪、尾崎紅葉門の四天王といわれた小説家柳川春葉、秋声会の俳人川村黄雨、画家沢山寛民、児童文学者・俳人巖谷小波、俳人出口叱牛。秋声会の俳人で、『俳諧』を刊行をした鵜沢四丁。鉱山を経営し、京城に長く住んだ俳人江口虎耳。韓半島で鉄道の仕事をしていた俳人三好不考郎。植民地支配の国策会社の社員野田大塊。さらに朝鮮総督府病院長や京城医専校長なども兼任し、医学の頂点にいた陸軍軍医総監の芳賀榮(東山)や、京城日報の編集長で、半島の俳壇に重きをなした松尾茂吉(目池)が見舞いに来た。

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