春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

はいかい漫遊漫歩(182)(183)2022年5月号

戦争が廊下の奥に立たつてゐた 〉は、新興俳句の俳人、渡邊白泉(1913-1969)の最も人口に膾炙した詠句の一つ。そしていま、プーチンの軍事侵攻の修羅場に立たされたウクライナの人達の恐怖の思いに重なるだろう。

「俳句文法」入門 (39) 2022年5月号

推定の助動詞に「らし」「めり」「なり」がある。活用語の終止形に接続する。「・・・ラシイ。・・・ニチガイナイ。」等に訳す。

韓の俳諧(39)2022年5月号

明治以後の外国人による俳句は、誰が早かった許敬震(ホギョジン)氏の研究を参照すると、李米吉(イミギル)、林玉星(イムオクソン)の二名があげられるが、さらに京城日報』の、 「平壌オンドル会詠草」に文而玉(ムンイオク)の句が多く載っている。これら三名が韓国人かどうかの真相は不明である。

古典に学ぶ (105)源氏物語2022年4月号

柏木の病と師⑦ 人間の本質を描く物語 女三宮の方も、柏木との密通の結果、身籠った子の父をめぐり、光源氏に痛烈に皮肉られる。身の置き所のない思いで、やましさに震え、光源氏を怖れ続ける日々を送る。

「日本酒のこと」(17) 2022年5月号

酒販店や居酒屋で「甘口ではなく辛口の酒はどれですか」と尋ねるお客さんをよく見かけますがその理由は、昭和50年代までの日本酒の主流を占めていた甘たるくて悪酔いする「三倍増醸酒」の厭な記憶が根強く残っているからです。その当時に日本酒の救世主となったのが淡麗辛口の地酒であり、そこから甘口=不味い酒、辛口=美味な酒という構図が定着してきました。

鑑賞 「現代の俳句」(13)2022年4月号

古日記空白なるは悲しき日 伊藤伊那男

「俳句文法」入門 (38) 2022年4月号

「けむ」は過去の推量(...タダロウと訳す)を第一義とする助動詞。

はいかい漫遊漫歩(180)(181)2022年4月号

コロナ禍で密になるのを自粛中の春耕同人句会ネット句会で兼題への気になる投句が並んだので書く。いずれも季語「白魚」(しらうお)=キュウリウオ目シラウオ科=の兼題に対して、季語ではないスズキ目ハゼ科の白魚(素魚 しろうお)、異季語の白子(しらす=イカナゴ、ウナギ、イワシ、アユ、ニシンなどの稚魚の総称)との混同が明らかな誤詠句と言える。 鯔(ぼら)など海面(水面)高く跳ね上がる海魚、川魚はいても、空中をある時間飛び続ける魚は、現在知られている限り飛魚だけ。  その飛行テクニックだが、水面すれすれを加速して泳ぐことからスタート。フルスピードに達すると体を浮かし、発達した胸びれを左右に広げて水上滑走、頃合いを図り、尾びれと腹びれ(尻びれ)で水を強く蹴って空中へ。

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