春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

枕草子のおもしろさを読む(12)2018年5月号

清少納言は、この章段を、おそらく筆をとって書き、筆を止めて思いつつしながら、この新しい「うつくしきもの」に到達したのであろう。そういう目で改めてこの章段を読み直すと、実におもしろく、清少納言の持つ固有で、鋭敏なことばの世界があざやかにひらかれていくような気がする。

曾良を尋ねて(104) 2018年4月号

八日間の山中温泉での長逗留の間も北枝は芭蕉の俳諧の核心である、不易と流行、さび、しおり、ほとみ等の教えを乞い「山中問答」に記録していた。一方曾良は北枝のおかげで一人で別行動をとる事が出来たと考えられる。

鑑賞 「現代の俳句」(119)2018年4月号

筆談の言葉は褪せず霜柱  陽美保子[泉]

枕草子のおもしろさを読む(11)2018年4月号

「うつくし」という語は、上代には、いとしいという意味でつかわれ、夫が妻に、親が子に愛情こめて抱く思いをいうことばであった。その意味が「うつくしむ」ということばに残り、この「うつくし」は、全体に、右のいとしいという下地の上に、もう少し客観的な「愛らしさ」を加味して使われているように思われる。そして更に、その客観的な愛らしさを「ちひさき」外形に結び付け、更に、小さいものの中でも、均整のとれたもの―かりのこ―、またはみごとな技巧の所産―瑠璃の壺―としての「うつくしきもの」、すなわち、今でいう美しいものへと導いている。

はいかい漫遊漫歩(84)(85)2018年4月号

絶滅のかの狼を連れ歩くーー三橋敏雄の第二句集『眞神』百三十句中の一句である。おおかみに蛍が一つ付いていたーー造型俳句、定住漂泊を唱え、反戦平和運動の側に居続けた金子兜太の句。

自由時間 (58) 2018年3月号

1591年3月3日(天正19年閏1月8日)、伊東マンショら天正遣欧少年使節一行は、聚楽第で秀吉に謁見し、楽器を鳴らして西洋音楽を聞かせた。伴天連追放令が出ていたので、インド副王の使節という形にして訪問したのであるが、その正使は、遣欧少年使節の発案者であるイエズス会東インド管区の巡察師アレッサンドロ・ヴァリニャーノその人であった。その通訳として随行したのはルイス・フロイスでる。

曾良を尋ねて(103) 2018年3月号

曾良は7月17日より体調を崩すも金沢を発つ頃は回復し26日には夜まで連句の会に参加した。その後山中温泉に8泊。芭蕉はこの旅において杉風以外ただ一通のみ大垣チームに旅の経過報告の書簡を出している。

鑑賞 「現代の俳句」(118)2018年3月号

どんぐりの昔を拾ひゐたりけり 嶋田麻紀

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