2017年11月(通巻460号)
2017年11月●通巻460号
2017年11月1日 2017年
平成29 年11 月号/目次 11月の俳句 ………………………………………………… 鶏頭花〈主宰近詠12句〉 …………………棚山波朗 晴耕集 …………………………………… …
曾良を尋ねて(99) 2017年11月号
2017年11月1日 曾良を尋ねて
村上藩における曾良の扱いは別格であった。そのことから曾良は忠輝「隠し子」だと確信する。 芭蕉の「荒海や佐渡に横たふ天の川」は佐渡の歴史的背景に対する様々な思いを自分の身に重ねて 生まれた名句である。
自由時間 (54) 2017年11月号
2017年11月1日 自由時間
江戸時代末期から明治時代にかけて、「江戸患い」と呼ばれる病気が流行した。のちにいう脚気である。 今では、ビタミンB1の不足が原因であると知れているが、その当時はわからなかった。
枕草子のおもしろさを読む(6)2017年11月号
2017年11月1日 古典に学ぶ
「山は」章段には、十八の山の名があげられる。そのうち十四までが山の名のみであり、あとの四例は次のようにある。 「かたさり山こそ、いかならんとをかしけれ」、「あさくら山、よそに見るぞをかしき」、「おほひれ山もをかし」、「三輪の山、をかし」
衣の歳時記 (92) 2017年11月号
着物と襦袢の間に着る防寒用の「胴着」。大抵は真綿を薄く伸ばして綿入れに仕立てる。「胴衣」ともいう。素材は木綿、滑りの良い絹、縮緬など。黒の掛け襟を付けることもあった。胴着は江戸時代に作られたもので、用途によって色々な形になる。袖がなく、主に羽織の下に着ていたものが「袖無胴着」。「筒袖胴着」は袖が筒形で肌着として着用。真綿だけで作ったものは「負真綿」と呼ばれた。いずれも副季語である。
はいかい漫遊漫歩(74)(75)2017年11月号
2017年11月1日 はいかい漫遊漫歩
不義密通はご法度の江戸時代、武士出身の俳諧師、有井湖白と駈落ちした築後国唐島(現久留米市)の庄屋の内儀、なみ、時に二十九歳。有井湖白は駈落ち後、湖白庵浮風と改号。なみも浮風の指導よろしきを得て腕を上げ、浪女(波女)と号する俳人に。浪女から雎鳩に改号。浮風が61歳で死去、その百ヶ日の忌に48歳の雎鳩は剃髪、諸九尼を名乗り、女宗匠を目指す。58歳のとき、諸九尼は芭蕉の「奥の細道」を辿り、奥羽行脚の記録を纏め上げる。夫、浮風の生まれ故郷、直方(現福岡県直方市)に居を移した湖白庵で養女の慈法に看取られて逝去。享年六十八歳。