春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

はいかい漫遊漫歩(162)(163)2021年7月号

芸人ピース又吉こと芥川賞作家又吉直樹は、俳人堀本裕樹との共著『芸人と俳人』(集英社刊)の「まえがき」に書く。〈子供の頃から、俳句に対する憧れはあったものの、どこか恐ろしいという印象があり、なかなか手を出せないでいた。なにが恐ろしかったかというと、難しくて解らないことが恐ろしかった。…「定型ってなんやろう?」「季語ってなんやろう?」「や、かな、けり、って呪文かな?」という調子で、とにかく俳句が怖かったのである。〉 東京駅は2014年12月20日に開業100周年を迎えた。国鉄が6旅客鉄道会社と1貨物鉄道会社に分割、民営化されたJRは、2022年春に35年の歴史を刻む。大改革の陰で人知れず“職業往来”から消えて行ったのが赤帽。

「日本酒のこと」(7) 2021年7月号

第4回目のこの欄で、良質な酒を目指す地方の酒蔵の地道な努力の甲斐あって1990年(平成2年)に特定名称酒に関する法律が施行されたことを紹介しました。この法律により、日本酒(=清酒)の世界はそれまでの特級・一級・二級酒の区分に替わり、「特定名称酒」とそれ以外の「普通酒」に分類されることになりました。

自由時間 (96) 2021年6月号

猪苗代湖のすぐそばに、外観はまるでコンテナのような野口英世記念館がある。一階の真ん中に板敷きの広間があって、囲炉裏が切ってある。1歳5ケ月の野口英世(当時は清作)は、エジコ(嬰児籠)に入れられて、囲炉裏の傍に置かれていた。清作がどうやったのかエジコから抜け出して囲炉裏に両手を突っ込んでいたのである。両の手がひどい火傷を負ったが、特に左手がひどかった。人差し指から小指までの第一関節が全てなくなり、4本がひと塊になってしまった。親指は手首のところまでずり下がって手首にくっついてしまった。この不具となった左手が彼の一生の軛となった。彼の身に添った強烈な劣等感・人並外れた自己顕示欲の源泉となった。

曾良を尋ねて(142) 2021年6月号

各地を巡り公儀の隠密としての重大な任務を負った芭蕉の名作「奥の細道」の成功はやはり公儀の役人でもあった曾良の「随行日記」の功績が大きいとされる。この随行日記のデーターはその学識の高さと地誌の正確さで再評価された。師芭蕉の影の力となって尽くした人柄と功績は370余年を経た今も人々に慕われている。

はいかい漫遊漫歩(160)(161)2021年6月号

25音もある季語を見つけた。これは使ってみなければ、というので、「童貞聖マリア無原罪の御孕(おんやどり)の祝日(いわいび)と歳時記に」。これが私(正木ゆう子)の一番長い句。

鑑賞 「現代の俳句」(3)2021年6月号

野遊や子らの着替のひらづつみ 橋本榮治

古典に学ぶ (95)源氏物語2021年6月号

『源氏物語』に描かれた「病(やまい)」③  「わらは病み」はしばしば「童病」と書かれ、子供に多いとされる病である。光源氏は、12歳で元服したにもかかわらず、大人になりきれず、少年時代に持った藤壺への思慕を引きずり続けていたが、この北山で、犯した罪の意識を自覚することで、その混迷から抜け出す手がかりをつかむことになる。

「俳句文法」入門 (28) 2021年6月号

「き」は「…た」と訳し、自分が過去に経験した事実を回想する意を第一義に示す。同じように過去に確かにあった事実を述べる意を表す。 完了・存続「…た。…ている」の意を表す。

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