春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

枕草子のおもしろさを読む(24)2019年5月号

 親の決めた男と結婚し、その男の出世によって我が身の社会的地位も上がり、経済的にも恵まれ、幸福に暮らす。勝手な恋愛沙汰や結婚後の浮気もしないで、夫の女性関係は当然のこととして、大目に見て、家を治め、奥方として尊敬される。そういうあり方を清少納言は、「えせざいはひ」(幸いに見えて実は本当の幸いではないもの)と決めつける。

はいかい漫遊漫歩(110)(111)2019年5月号

虚子曰「例句の伴はない新季語は未だ季語として認めるわけにはいかぬ。いゝ句の出来てゐる新季語はどしどし採用すべきである。歳時記は常に多少とも異変しつゝある。」

韓の俳諧(3)2019年5月号

【千代女の献上俳句(下)】千代女は献上句を通じて最も有名な閨秀俳人であった。また韓国でも知られていた。千代女は美濃派であったが、伊勢派でもあった。両派とも低俗とされていたが、近年美濃派の再評価がされている。千代女の復権が待たれる。

「俳句文法」入門 (3) 2019年5月号

助動詞「り」は助動詞「り」は、「あり」の転じた約語で、完了と存続の意味がある。完了は「…タ。…テシマッタ。…テシマウ」と訳す。存続は「…テイル。…テアル」と訳す。訳によって文法的意味は決定される。

自由時間 (70) 2019年4月号

ドナルド・キーンさんが亡くなった。一月に誤嚥性肺炎を発症して入院していたが、容体が悪化、2月24日午前6時21分、心不全のため、養子のキーン誠己さん(浄瑠璃三味線奏者)に看取られて息を引き取った。96歳であった。

曾良を尋ねて(116) 2019年4月号

芭蕉は6月7月と大津と落柿舎とを頻繁に往復し「かるみ」を説く。6月8日に寿貞が亡くなり猪兵衛にまさ、おふうの後見を頼む。7月中旬から9月8日まで伊賀上野の実家に滞在後奈良に移る。大阪到着後より健康を害したが1週間の内3回句座をもうけ作句に執着した。しかし9月29日より病状悪化、10月12日多くの門人達に看取られ芭蕉は51歳の生涯を終えた。

鑑賞「現代の俳句」(131)2019年4月号

瞑りて聞く木枯は考のこゑ 根岸善雄

枕草子のおもしろさを読む(23)2019年4月号

 清少納言の宮仕え必須論の随想として有名な章段がある。第22段「生(お)ひさきなく、まめやかに」である。宮仕えには否定的な口ぶりの紫式部と対蹠的であるというのも興味深い。

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