俳句文法
「俳句文法」入門 (19) 2020年9月号
2020年9月1日 俳句文法
しづまるという語は 古語ではしづまる。静まるに下二段活用がないのと同様に静もるにも下二段活用はないであろう。「静もる」の口語的な連体形は静もれる、であろう。「鎮もるる」「静もるる」の用例は 文語文法にはなく、口語文法にもない。
「俳句文法」入門 (16) 2020年6月号
2020年6月1日 俳句文法
シク活用の例語には、悪(あ)し・あやし・いみじ・いやし・美し・うれし・同じ・悲し・苦し・久し・よろし・をかし・惜(を)し等がある。じの言い切りに注意。 芭蕉の句「こそ恋しけれ」は係結びの法則を踏まえたもの。
「俳句文法」入門 (15) 2020年5月号
2020年5月1日 俳句文法
「じ」で言い切る形容詞もあるので覚えておこう。特に「同じ」という語である。未然形から〈じく・じから〉と活用してゆく。これもシク活用という。
「俳句文法」入門 (14) 2020年4月号
2020年4月1日 俳句文法
形容詞とは自立語(単独で一文節を作る)で活用があり、述語となれる語のこと。状態・性質・感情を表す。「し」で言い切る。活用はク活用とシク活用とに区別する。
「俳句文法」入門 (13) 2020年3月号
2020年3月1日 俳句文法
あいうえの四段に活用するのが四段活用。い段のみが上一段活用。い・うの二段が上二段。え段のみが下一段。う・えの二段が下二段。サ行の三段に活用するのがサ変。カ行の三段がカ変。ナ行の四段がナ変。ラ行の四段がラ変。
「俳句文法」入門 (10) 2019年12月号
2019年12月1日 俳句文法
語尾がナ行のナニヌネの四音に活用する動詞をナ行変格活用(ナ変)という。死ぬ・往(去)ぬ、の二語のみ。連体形と已然形に注意する。 死〈な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね〉と活用する。ナ行に活用する四段活用の動詞は他になし。
「俳句文法」入門 (8) 2019年10月号
2019年10月1日 俳句文法
イ段音で言い切るのがラ行変格活用の特徴である。 「あり・をり・はべり・います(そ)がり」の四語だが、複合動詞「さり・しかり・かかり」も入れて覚えておこう。