俳句文法
「俳句文法」入門 (16) 2020年6月号
2020年6月1日 俳句文法
シク活用の例語には、悪(あ)し・あやし・いみじ・いやし・美し・うれし・同じ・悲し・苦し・久し・よろし・をかし・惜(を)し等がある。じの言い切りに注意。 芭蕉の句「こそ恋しけれ」は係結びの法則を踏まえたもの。
「俳句文法」入門 (15) 2020年5月号
2020年5月1日 俳句文法
「じ」で言い切る形容詞もあるので覚えておこう。特に「同じ」という語である。未然形から〈じく・じから〉と活用してゆく。これもシク活用という。
「俳句文法」入門 (14) 2020年4月号
2020年4月1日 俳句文法
形容詞とは自立語(単独で一文節を作る)で活用があり、述語となれる語のこと。状態・性質・感情を表す。「し」で言い切る。活用はク活用とシク活用とに区別する。
「俳句文法」入門 (13) 2020年3月号
2020年3月1日 俳句文法
あいうえの四段に活用するのが四段活用。い段のみが上一段活用。い・うの二段が上二段。え段のみが下一段。う・えの二段が下二段。サ行の三段に活用するのがサ変。カ行の三段がカ変。ナ行の四段がナ変。ラ行の四段がラ変。
「俳句文法」入門 (10) 2019年12月号
2019年12月1日 俳句文法
語尾がナ行のナニヌネの四音に活用する動詞をナ行変格活用(ナ変)という。死ぬ・往(去)ぬ、の二語のみ。連体形と已然形に注意する。 死〈な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね〉と活用する。ナ行に活用する四段活用の動詞は他になし。
「俳句文法」入門 (8) 2019年10月号
2019年10月1日 俳句文法
イ段音で言い切るのがラ行変格活用の特徴である。 「あり・をり・はべり・います(そ)がり」の四語だが、複合動詞「さり・しかり・かかり」も入れて覚えておこう。
「俳句文法」入門 (7) 2019年9月号
2019年9月1日 俳句文法
上一段活用はイ段音に活用し、干る・射る・着る・似る・見る・居(ゐ)る等がある。下一段活用はエ段音に活用するが、古典文法では、「蹴る」の一語のみ。〈け・け・ける・ける・けれ・けよ〉と活用する。
「俳句文法」入門 (6) 2019年8月号
2019年8月1日 俳句文法
サ変動詞「恋す」(せ・し・す・する・すれ・せよ、と活用)の連用形の恋し 、であるからだ。恋しかりは形容詞「恋し」のカリ活用の連用形で、終止形として用いるのは好ましくはない。