2024年2月(通算535号)
古典に学ぶ (127)源氏物語2024年2月号
2024年2月1日 古典に学ぶ
「病」と「死」を物語はどう描いたか⑪ 六条御息所の死① 病を得て、衰弱した御息所は、御身の近くに源氏の御座所をしつらえ、ご自分は脇息に寄りかかってご返事などを申し上げる。久々の再会である。
はいかい漫遊漫歩(224)(225)2024年2月号
2024年2月1日 はいかい漫遊漫歩
銀座の酒場の女将俳人と言えば、大方は「卯波」の鈴木真砂女を思い浮かべるだろう。銀座には、もう一人、戦災で店が消失するまで永井荷風、井伏鱒二、泉鏡花、水上滝太郎、籾山梓月、石川淳、堀口大学、城左門らが常連の文学酒場「おかざき」の女将俳人がいた。俳名ゑん女(本名岡崎ゑ以)。 己を前面に押し出し、ひけらかすことを厭い、ひたすら正岡子規の業績を世に伝え、残すために身を尽くした俳人がいた。俳人の名は柴田宵曲。詩人、随筆家、書誌学の人でもあった。
韓の俳諧(60)2024年2月号
2024年2月1日 韓の俳諧
雑誌『石楠』1925年12月号 山火鈔(幹部同人雑詠)には福永巨明が、秋光鈔(会員雑詠)には横山柯子、大橋華垣らの句が掲載された。また石楠京城支社の句会報も掲載された。中に、京城で俳句を始め『石楠』に入った今西舟芳がいる。舟芳は光州へ移住後河鹿吟社に加入し、木浦に移り『カリタゴ』の会員となった。辺境の俳人は流派を選ぶといった贅沢ができず、近くの結社に属した。