春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
今月の秀句 - 蟇目良雨抄出

2017年1月(通巻450号)

今月の秀句(棚山波朗抄出)2017年1月号

鮎落ちて母なる淡海暮れにけり   柚口満         

2017年01月●通巻450号

春耕創刊50周年記念号

月刊俳句雑誌「春耕」2017年1月号(通巻450号/創刊50周年記念号)-俳句でつづる生活と美「春耕俳句会」発行

棚山波朗主宰近詠●2017年1月号(通巻450号)

船底の水垢落とす神無月   棚山波朗

耕人集●2017年1月号(通巻450号)

病む妻を励ます窓辺秋海棠   佐藤勇

晴耕・雨読集●2017年1月号(通巻450号)

ほたほたと落つる火屑や虫送り 蟇目良雨

自由時間 (44) 2017年1月号

時は元禄15年12月14日(1703年1月30日)本所松坂町の吉良邸の門前に赤穂浪士四十七人が集結した。おなじみの揃いの火事装束は芝居や映画での話で、本当のところは、まちまちの頭巾をかぶり、籠手をさし、名前を書いた黒い小袖に鎖帷子を着込んで襷を掛け、色とりどりのたっつけ袴を穿き、足袋に戦陣用の草鞋という出で立ちであったようだ。この事件を題材に書かれたのが『仮名手本忠臣蔵』である。わが国演劇史上最高傑作である。初演は寛延元年(1748)、松の廊下刃傷事件から47年後、赤穂浪士の人数を意識したのかもしれぬ。

鑑賞 「現代の俳句」(104)2017年1月号

ぺーチカのお帰りなさいと言ふ炎   源鬼彦[道]

子規の四季(76) 2017年1月号

明治33年(1900)は子年。子規は病苦を超えて、根岸子規庵で新年を迎えることができた。その喜びを綴った随筆が「新年雑記」 である。 ○復(また)新年を迎へた。うれしい。紙鳶(たこ)をあげて喜ぶ男の子、 善き衣著て羽子板かゝへて喜ぶ女の子、年玉の貰ひをあてにする女髪結、雑煮が好きで福引が好きでカルタが好きでカルタよりもカルタの時に貰ふお鮓や蜜柑が好きだといふお鍋お三、これ等の人を外にして新年が嬉しいといふのは大方自分のやうな病人ばかりだらう。

衣の歳時記 (82) 2017年1月号

─ 毛糸編む ─ 年初めの1月。多くの人が家族揃って正月を寿ぐ格別な月である。月半ばまでは様々な行事がありめでたい気分に浸るが、厳寒期を迎え、暖房の効いた家の中で過ごすことも多くなる。

はいかい漫遊漫歩(54)(55)2017年1月号

改革や革新を大きなうねりに乗せるには、インパクトのあるキャッチフレーズが必要だ。俳句革新をめざした正岡子規が使った“殺し文句”は〈 天保以後の句は概ね卑俗陳腐にして見るに堪へず。称して月並み調といふ 〉だった。

伊勢物語の面白さを読む(30)2017年1月号

から衣きつつなれにしつましあればはるばるきぬるたびをしぞ思ふ 昔男に「かきつばた」の五文字を折句(おりく)にして旅の心を詠めと言ったその人こそ、紀有常だったのである。有常は昔男の妻の父であり、舅に言われてはさすがの昔男も恋人ではなく妻を恋うる歌を詠まざるを得なかったというわけなのである。

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