春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

枕草子のおもしろさを読む(22)2019年3月号

「正月十余日のほど、空いと黒う」章段(138段)は、空模様から描写は始まり、地上へと目を移すと、「えせ者の家のあら畑」が広がっている。「えせ者」とは具体的にはどんな人なのかはわからないが、貴族ではあっても土着性の濃厚な人をいうのであろう。

はいかい漫遊漫歩(106)(107)2019年3月号

歌舞伎町のど真ん中。薄暗い路地の奥に「砂の城」というアートサロンがある。体重を乗せるたびに悲鳴をあげる古びた階段を三階まで上がると、八畳ほどのスペースがある。ここで僕らは新宿歌舞伎町俳句一家「屍派」を名乗り、句会を行っている。  集まる面々は、ニート、女装家、元ホスト、バーテンダー、ミュージシャン、医者、彫刻家など、市井の句会ではまず見かけない者たちばかりだ。

「俳句文法」入門 (1) 2019年3月号

正しい日本語とは何か、美しい日本語とは何か、という観点から見て破格の文法は好ましくはない。美しい正しい日本語を守るのが詩人の使命ではないのか。

韓の俳諧(1)2019年3月号

【千代女の献上俳句(上)】韓国とは、長い文化の交流があり、12回の朝鮮通信使の来日が江戸時代にあった。加賀藩では第11回の通信使へ千代女に俳句の献上を命じた。千代女は支考に絶賛された俳人で、伝説に事欠かないが、確かな資料が乏しい研究者泣かせの人である。

自由時間 (68) 2019年2月号

クリスマスのお話 クリスマスは、イエス・キリストの誕生日であるかのように思われているが、そうではない。  クリスマスとは、イエス・キリストの誕生を祝う日として、4世紀ごろに教会で定めた日である。これからは、12月25日にみんな一緒にイエス・キリストの誕生を祝うことにしましょうと決めたのだ。

曾良を尋ねて(114) 2019年2月号

芭蕉監修のもと去来と凡兆の編纂の『猿蓑』が完成し元禄4年である。第三次芭蕉庵が再建されたのが元禄5年仮住まいから芭蕉は転居した。翌年には養子と言われている桃印が亡くなって大いに落胆する。元禄7年『おくの細道』の清書が出来上がり伊賀上野の兄に託すため次郎兵衛を伴い帰省した。曾良は小田原まで同伴した。この別れが芭蕉との最後の別れであった。

鑑賞 「現代の俳句」(129)2019年2月号

場外は築地に残り鰯雲 中村嵐楓子

枕草子のおもしろさを読む(21)2019年2月号

【生き生きと描かれた子供達の風景①】子供達が、実に生き生きと登場する章段がある。次の138段である。冒頭の、正月十余日とは、太陽暦の二月の中ごろであろうか。この時期は、冬型の気圧配置が変わり始める頃で、ここにあるような、厚い雲が空を暗くしている一方で、日差しは雲の切れ目からさしこんでくる。その中で展開される子供たちの騒ぎが聞こえてくる。

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